開店祝い

 昨年11/02に、家の目と鼻の先に大型量販店Y電機がオープンした。大喜びで、早速開店祝いにキャノンの小型望遠カメラSX100を購入した。すぐ11/08からのサイパンMGに持参、大活躍。さすがにキャノンらしい、使いやすい良い機械だった。ただ画質は当然ながら、パワーショット最高峰のG7(今はG9)には及ばない。10倍望遠で、背景をぼかした写真が撮りたいのが狙いだった。一方、ビデオカメラでは、約2年前に、かねて狙っていたDVDカメラをついにソニーから買って(DVD505)、孫とのスキーや、五月のマウイ島に持って行った。夕方日没時、ビーチホテルの庭でハワイアンバンドを録画するのに、画面が明るくてびっくり、大満足だった。以来、ビデオカメラ(私の言う「八ミリ」)は<解決済み>という感じで、もっぱら関心は、激戦区のデジカメ競争のほうに向いていた。

ところが先月、いつも通るY電機のカメラ売り場で、ソニーの見慣れない新型DVDカメラ「UX20」を発見、その小型軽量ぶりにたまらず手持ちの505を秋葉原に売りに行き、その足で「UX20」を持って帰った。

この新八ミリは、軽く薄くなった上、静止画まで充実しているので、以後ヒマさえあれば取説(マニュアル)を熟読して、あれこれと研究している。

たまたま4/05~06の「琵琶湖MG」で初日の夜、後藤昌幸さんが一時間講演し、とても良い話をされたので、とっさにこれを三分の二ぐらい撮影するのに成功した。デジカメでは真似できない芸当だ。

ニコンのP80出る!

 これで八ミリも2年ぶりに小型化軽量化したので、一段落とほっとしていたら、またまた困ったことに、4/11の日経朝刊に、「ニコンからP80という18倍ズームのデジカメ発売」という写真つきの記事。これを見て、またもや悪いムシというか、血が騒ぐ。こういう時、役に立つのが「価格コム」だ。
つい13年前の1995年あたりは、インターネットというと超ハイテクな男たちの手慰みと思われていたのが、いまどきこの私でもきわめて手軽に、こうして使える便利な道具になっている。価格コムは、まだ発売前のものでも、発売間近であれば、すぐ部屋が新設されて、そこで詳しい人たちのやり取りを参考に出来る。この「P80」の場合も、4/25発売というのに、早くも4/10の15時ごろには「クチコミ」の第一号がアップされて、この機械が良い機械か、そうでもないかが活発にやり取りされている。

その中に、「この機械は、富士の2月発売8100の仲間(OEM)ではないか?」との書き込みがあって、はっとして調べてみると、なるほど以前から富士のS5プロはニコンのDなんとかの作り変えであるし、そういうニコンと富士の緊密さから、今度はニコンが富士の8100をニコン用に改作することも十分考えられる。

各社各様の改作

 それにしても、富士の8100は、オリンパスが1年前の三月に発売して一挙に話題をさらった18倍超望遠ウルトラズーム機550の流れで、半年前の560UZの改作である。ということは、1年前の画期的な製品550UZ→半年後560UZ→また半年後の今年三月570UZと改良が進んでいく中で、このうち560UZをベースに富士が作ったのが8100、ニコンが作ったのがP80ということになる。オリンパスは頑強にxDカードを守っているのに対し、富士は今回xD/SDカード併用となり、一月おくれのニコンP80では、「SDカード」オンリーとなった。常識化路線だ。

私は昨年春、オリンパス550UZ発売のときに大ショックを受け、松下やソニーも含めて大研究したが、いずれも作りこみがイマイチということで、次繰りにした経緯がある。あのときは12倍だがキャノンのS3IS、S5ISの重厚なつくりのほうを選んだ。

最近の価格コムによれば、560UZの評価は良い。その560UZをベースに富士が、ニコンがそれぞれ自らのテイストを加味して新製品を出している。ということで、これら三機種(570を含めると4機種)は微妙に違う。それぞれに長所もあれば味も違うだろう。

キャノンが出してくることは間違いないが、それがなぜか遅く、それが昨秋私がSX100を買う理由となった。

今度はともかくニコン。しかも私にとっては、初めての18倍超望遠だ。私がここ数年で撮った一番良い写真は、二年半まえの2005年11月04日に石垣島名蔵湾で撮ったマングローブの赤ちゃんたちの写真。カメラは富士のS5200(十倍ズーム)。このカメラはなぜかいい写真が撮れる不思議な機械だった。今度もそのときのようなカッコいい写真が撮れるかどうか、すべては4/25に判明する。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)