年次マトリックスに挑戦

  わが社の月次決算は、最近では完全に軌道に乗り、各月の月次が全部滞りなく済んでいるので、今年も11月末の年次決算は、12月早々には確定した。顧問税理士にお渡ししたのが、12/16。二三年前までは「月次決算」は、言うは易く、実行は難しかった。平月は忙しくて無理。したがって12月になってから必死になって一年分の入力出力をやる。
それ以外の月は、超多忙につき、決算のような後ろ向きの仕事はやらないと決め付けていたのだが、このところ暇になったのか、昨年あたりから、平常月にも月次が楽しみながら片付けられるようになった。

システムも、ちょうど一年前に福田正道さんから「年末マイツールシニア」でV型ファイル(変動ファイル)を習い、システムをリファインしてから、ずっと楽に済むようになった。

データがおかしい?

  さて、「月次」が片付くと、今度は「年次」だ。私の目論見は、「月次とほとんど同じプログラムで、年次が出来ないか」と言うことだ。実は一年前の2002/12/27にも、「年次システム」を考えて、それなりにうまくいったつもりだった。したがって今回もうまくいくだろうと気楽に考えて、RUNドンしてみたら、これがうまくいかない。一応システムとしてはラストまでうまく走るのだが、よく見るとデータが大幅に狂っている。現金残もめちゃくちゃだし、年間売上も人件費も少なすぎる。

今回12/28に我が家でやって、その狂いを発見したので、乗りかかった船で、降りるのが嫌なものだから、年末年始の北海道スキーツアーにフロッピーを持って行き、片を付けることにした。フロッピーは、年次プログラムのほか期首と期末の月次のやつを各一枚持って出発した。

12/29、ホテルの部屋に落ち着くとすぐ取り掛かったが、どうしても原因が見つからない。プログラムを精査して、変だと思うところに手を入れたり、一部「辞書」を直したり、仕訳も一件だけ変更したりと八方手を尽くしてみるのだが、そのたびに何回走らせても、結果は同じなのだ。

マトリックス直前の「年間F(固定費)一覧表」まではバッチリ出ているので、そのあと、TMしてマトリックスに展開する途中でデータがおかしくなるようだ。
この日はとうとう分からずじまいで終わってしまった。

再度挑戦

  さて、明くれば本日12/30。スキーリゾートに来ているのだから、スキーをやらない私としては、時間はいくらでもある。さっそく朝から、昨日の続きに取り掛かり、プログラムを眺める。プリンターが手元にないから、TMの付近のプログラムを7行ばかり「手書き」で写し、実際に手動で画面を動かしてみる。なるほど、妙なところがある。なんで、こんなところで、R:96し、ILBなんかするのか?

ト、「R:96」(マトリックス用ダミーページ)のところをよくよく見てみると、何と「金額」のところがわずか5桁しかとっていないではないか。

月次の時には、5桁もあれば、「9,000千円」つまり900万円までは十分なのだが、年次になったために1000万円台が何項目か出てきて、それらが全部あたまの一桁がカットされている! ここが元凶だったのだ。

さっそくここを11桁に直して、RUNドンしてみると、ものの見事に一発で年間決算が正確に出た。PQ、VQ、MQ、F1~4、G、ΣGとも問題ない。
もちろん、次繰りキャッシュも問題ない。

あらためて2003年11月のアウトプットの次繰りデータと照合してみたが、ほとんどOK。四捨五入を年間で1回しかやらないだけ、こちらのほうが数万円正確である。

それにしても、やはり年に1回ぐらいはこうした努力をしてみないと、マイツールは忘れてしまうナ。特にVファイルまわりは、RCドンとか、SHドン、ADDドンなど普段使っていない特殊な言葉が多いので、思い出すのにヒマがかかる。(プログラムをしばらく見ていれば思い出すが、、。)

ということで、めでたく月次も年次も、ほとんど同じプログラムで走るようになった。「ワンタッチ年間決算」という大きな問題を解決して、晴れて新年を迎えることができる。

(関連資料は、www.mug.gr.jpマイコラム49番、およびpatioMGルーム の2003.0110参照)
※編集局注…patioMGルームのリンクは、MGルーム(NiftyPATIO)オーナー・西先生宛の閲覧希望等、お問い合わせメールです。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)