98年年末の12/12-13に行なわれた東京MGで、東京・神宮前のKKトリムシーム社長山崎隆行さん(55)が、めでたく100期を達成され、103期になった。

MGでは、100期を達成すると、記念のカップがもらえる。山崎さんも、終了後の打ち上げでは、お祝いしに集まった同社の徳山さん、高橋さん、八王子の関根さんらと、苦手のビールを無理して乾杯されたのではないだろうか。

当日は、奥様で同社企画室長の真弓さんも、当初は当然参加する予定だった。ところが、降って沸いたようなリスクカードがあって、急拠大忙しとなり、仕事優先の大車輪となった。さぞや、残念だったことだろう。

まずは、山崎社長の感想文から。
「今回は100期達成ということで、決算を早く終わることと、自己資本300円を維持するつもりで参加しました。結果的には、自己資本は265円でした。

また決算も、7-8-15位と安定させることは出来なかった。でも、中谷さん、トンボ繊維の志賀さん、Qちゃん等、個性的なMGをする人たちと一緒に4-5期を過ごすことが出来たのが、たいへん勉強になりました。

また、中高年層の新人の方々を見ながら、自分の三年前(初MG)を思い出しました。私にとっては、偶然ではない100期記念MGだと思います。二日間、たいへん楽しかったです。

初MGから三年で100期ですが、これからも間をあけることなく、西先生の講義を聞くために参加します。12月の忘年会、二月のMGFに参加します。」

徳山さんとともに同日参加した社員の高橋由行さん(36)の感想文。
「社長の100期MGに同席出来たことは、とても良かったと思います。MG-MT-メールを自社でも実践していますが、このMGに参加して、先生の講義を聞くたびに、(使い方はこれでいいのか)等を考えさせられ、たいへん自分にとっては良いです。
とくにマイツールに関しては、使い方がマンネリ化してしまっているように、最近感じております。今回のように、間を空けることなく、定期的に参加したいと思います。私も早く100期を通過したいと思っております。(只今74期)」

ちなみに、今回のお三方のMG参加費は、全部自弁ということである。

あれは三年前、1996年1月の東京MGから始まった。ご同業のKKグローバレイ竹内社長の示唆で来られた山崎さんは、最初のうち、なかなか成績が上がらなかった。かつ、使っていたオフコンがリース切れになるというので、経理その他のソフトをどう続けるかで、火急の決断を迫られていた。

その状況を聞いて、我々としては、会社を良くするにはマイツールを入れたい、しかしマイツールでは、当面の経理処理はどうなるか分からない、しかし、ここは我々を信じて、マイツールにしたほうが絶対良いから、とかなり強引にお勧めした。社長と徳山さんが、四月冒頭の「マイツール経営教室」に参加され、四月末から連休にかけて、ちょうど電子メールの初期でもあったし、サブノート数台を導入された。

だから、この会社は、最初からマイツールと、ほとんど間をあけずにメールを導入したことになる。

マイツールは、同社の社員が優秀だったこともあって、スムーズに入っていった。印象的だったのは、同社の生産管理、Q管理を担当している後藤千加子さんが、初めなかなかMACのエクセルから離れられなくて、心理的葛藤があったようだが、これも時間の問題で、半年もするうち、徐々にマイツールに移行し、それと同時に、同社の数量管理、生産管理も、見事にスムーズに運ぶようになったらしい。らしい、と言うのは、私がまだ、同社をおたずねしたことがないからだし、同社がまだ、「OA大会」をやっていないので、いまいち、よく分からないからである。

メールはスムーズに入った。これは、男性たちが、北は北海道から、南は九州まで出張が多い。長い出張の間でも、本社の状況が良く分かり、かつ現場の状況も時々刻々と流せることにあったようだ。

山崎さんの会社は、総勢7人ぐらいの、典型的な青山近辺のアパレルメーカーだが、全員MGを先頭に、マイツールが入り、メールも入って、とても順調に「西式企業革命」が自然な形で成功した実例である。

西式企業革命で、肝心なのは、社長・経営者の「Y理論」的人間観・経営観である。皆とともに働き、皆とともに向上する、そのY理論的人間観が、短期間の間に、一つの会社を良い会社に変えた。その一つの好事例がKKトリムシームの場合であったのだと思う。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)