思わぬお誘い

先日(十日)、久しぶりに神田・神保町のCPL社を訪ねると、「マック&グーグルカレンダーで日程管理」の報告の後、折から来社中の広島のI社長とCPLのN氏から、突然「十月に中国に行きませんか?」と唐突なご提案。日程が10/13~16(月~木)と決まっており、幸いほかに予定もなかったので、「それは良いですねぇ」と即座に決めてしまった。

北京で中国の人たちにMGを教えるという案は、もう二三年も前から出ていた。
なぜか現地の方にいまひとつ具体化への動きが感じられず、もうないものとあきらめていた。

さて、いよいよ行くとなれば、まず心配なのは言葉の問題。

韓国のときは

あれは、昭和52年のことだった。MGを作って二年目の九月ごろ、韓国生産性本部の鄧(ちょん)さんがソニーCDIに来社され、11月初めにソウルとプサンで各一回MGをやることになった。

やる以上は、こんにちは/さようならぐらいは現地語でやらなければ面白くない。それで「アンニョンハシムニカ」「カムサハムニダ」の二語は覚えたが、MGなんだから、数字も必要。イーアールサンスーだったら小さい頃から知っているから簡単なのだが、韓国語だと、どうしてもイルイー(1、2)までで、3が出てこない。

MG開発は38歳なので、すでになかなか丸覚えが出来なくなっていた。いわんや今回は70歳。

本四冊

そこで買い込んできたのが、

  1. 『覚えておきたい中国語の歌』(CD付)、中経出版、2005。
  2. 『超右脳つぶやき中国語トレーニング』(CD付)、総合法令、2004。
  3. 『旅の指差し会話帳4中国、第二版』、情報センター出版局、2004。
  4. 『ララチッタ・北京』JTB、2008。

中国語は、ご存知のとおり、声調(四声)といって、同じ「マ」でも、音の上げ下げによって、意味が四通りに分かれるので、単なる字づらだけでは役に立たない。どうしても耳から攻めなければならない。

これまで、英語・フランス語・スペイン語・タヒチ語・ハワイ語など、歌から入ったものは成功率が高いので、適当なものを探したところ、①の呉越華が歌ったテレサ・テンの歌など日中でヒットした14曲をまとめたものがあった。

特に2曲目の「夜来香」は目下ハワイアンの教室で練習している曲で、都合が良い。「ああ、なるほど、あの女性メンバーが歌っている中国語の歌詞は、実はこうなっていたのか」と良い勉強になる。

そこでCDを繰り返し何十回となく聴いていると、「イェ~ライシャン♪」のシャン(xiang)のところが、「シアン」と3音に分かれている。へぇ、なるほど、本当はこうなのか、と感心する。

③の本は、ずっと以前、村上のS氏から見せてもらったもので、ビジュアルな表現が秀抜。一番気になる「イーアールサンスー」を見ると、「チューシー」だけが「ジューシー」と濁っている他は問題ない。

④の『ララチッタ』は、JTBから近頃出された薄い手軽な旅行ハンドブックで、行き届いており無駄がない。実は五月のシンガポールのときにこれを買って、とても良かった。ただ、北京版は、八月のオリンピックをはさんで大工事が続いたため、地図の中は「工事中」の文字ばかり。

MGが目的

とはいいながら、今回の中国四日間は、中二日が大学でMGとなっているので、中国語の勉強は、そこそこでよい。

私は、これまで正直言って、あまり中国に興味がなかった。中国だけでなく、アジア各国に興味がなかった。しかし、行く以上は、より効果的な四日間にしたい。これまでまったく知識のなかった「元」などについても、今回初めて、「1元=15円」なのだと知ったぐらいである。

食べ物は、前回韓国のときは苦労した。中国ではどうだろうかと、強くもない胃腸の調子を今から心配している。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)