創太と幸

 昔、自分の子供にソート(創太)とサーチ(幸)という名前をつけた剛の者がいたが、三人目が生まれたらオート(乙女)とでもつけるつもりだったのかな? で、四人目が生まれたらどうする? やはりTM(とも)しかないだろう。(笑)失礼、上記は作り話で、今日(6/23)ご本人に会うチャンスがあったので直接確かめたところ、長男は創太、次はてっきり女性を期待して、幸子に決めていたにもかかわらず、あいにくの男で拓哉。三番目も男で、これが偶然にも上に書いた「智久」だったのです。虫の知らせか?

さて、まじめな話、、、

 先月末、長崎で身内の葬儀があって、在京の西ファミリーは3家族そろって長崎へ。さて、その中の一人は、大のエクセルの達人。片や私はと言えば、マイツールなしでは一日たりとも、夜も日も明けぬという一大変人。この二人がたまたま参列者名簿の作成でかち合ったらどうなる? もちろん、作成したものは地元の親類に渡すので、基本はエクセルで当然だが。

話は、通夜の終了後、初日の夜に始まる。

E君(としておこう)は、頼まれて早速自分のPCを取りにホテルに戻った。片っ端から、受付帳6冊の人名(150~200名?)および金額を入力した。

当初は、PCでやろうと思う人は一人もおらず、みんなめいめいに手書きで始めたそうである。これを見たY子氏が、「いやこれは絶対PCにしないと。そのほうが、結果的には早いし、後々も役に立つ。」と気が付いて、E君への依頼ということになったとか。

さて、このE君、もともと大のPC好きのエクセル好き。しかも以前やはり身内の方の葬儀のときにやったことがあるとかで、そのときのフォーマットが残っていたとか。

その甲斐あって、初日の夜のうちに、人名と金額は見事に打ち終わり、現物との照合も、おかげで簡単に合わせることができた。やはり先見の明だ。

明けて二日目

 告別式は午後一番からとなっていたので、午前中はヒマ。空き時間を使って、昨日のデータに住所もつけようということになった。そこにたまたま来合わせたのが、散歩帰りのこの私というわけだ。私がまた、彼に劣らぬPCフリークと来ているから、そういう現場を見るとすぐ割り込みたくなる。

で、彼が入力担当、私が帳面読み上げ担当と決まった。

彼は早くもサーチドンで、第1人目の人名を検索し、その横に住所を入れようとしている。これを100人も200人もやっていくのか?
私だったら、まず人名をアイウエオ順にソートする。
彼が「えっ、アイウエオ順って、全員に振り仮名を振るんですか?」
「いや、振り仮名は振らない。何でもいいから、まず人名をアイウエオ順(文字正順)でソートをする。」

もちろん、振り仮名はないわけだから、すべては音読みでソートされる。

---とここまで書いてから、ちょっと胸騒ぎがしたので、彼にメールでもらったそのエクセルを引っ張り出して、実際にソートしてみた。

アイウエオ順はエクセルに分

 何しろ、エクセルはまるで知らないに近いから、ソートはどういう風にするのか分からない。上のプルダウンメニューを見ても出てこない。かといって、ソートができないはずはないので、苦しいときのヘルプ頼み。それで初めてエクセルでのソートの仕方が分かった。でやってみてびっくり。何と、音読みでなく「訓読み」で、つまりかなり的確なアイウエオ順で(例外はあるが)ソートが、一行一データでできるんですねぇ。これには驚いた。

で気になったから、マイツールでも「文字正順」でやってみたが、これはやはり予想どおり、漢字コードナンバー順で、つまり音読み順でないとソートされない。

たとえば「横山」がエクセルでは一番後ろの方へ行くし、マイツールでは「おうざん」さんで、ぐっと前のほうに出てくるのだ。

マイツールでも「アイウエオ正順」があったよなぁ、、とおぼろに思い出したので、今やってみたが、これが意外に質が悪く、使い物にならない。

ウーム、エクセルも、凝るところは凝っていた!

サーチドンに強いエクセル

 とにかく、ソートドンして、似たような名前の人はまとめて入れたい私に対し、彼は頭から順番に「サーチドン」で行きたいらしい。こんなところで目くじら立てても始まらないので、ここは一応彼の流儀にまかせて進むことにする。で、発見したのは、エクセルの場合、SHドンもなかなか早いということである。すなわち、E君のやり方でも、けっこう能率は良いのだ。

マイツールの人は、一行一データでソートが大好きだから、こんな場合、絶対ソートして、ソート表と受付帳とを相互チェックしていくだろうと思うが、エクセルの人は、SHドンでも面倒ではなく、わりかしどんどん進んでいく。

思いがけない場面で、エクセル派とマイツール派が呉越同舟し、双方のソフトの性格の相違を見た気がして、面白かった。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)