右側通行

5/03~08、ハワイのマウイ島に行ってきた。連休中にもかかわらず、マウイはそんなに混んでいる印象はなかった。
この島の観光地(観光ホテルが集中している所)は、西岸のカアナパリと、南 岸のワイレアの二か所である。
この二つの海岸の海沿いには、ウォーキングロードがホテルの海際をつなぐよ うに数キロ続いていて、ウォーキング好きにはこたえられない設計である。

今回の滞在はカパルアといって、西海岸カアナパリからさらに北へ15分ほど 上がったところでゴルフのメッカであるが、われわれ夫婦はゴルフはやらないの で、一度高級ホテルを体験してみたかったと言うことで、ここの海べりのホテル を使ってみた。

ところが、佳恵はやや淋しい高級リゾート地カパルアよりも、ある程度観光客 でごった返しているカアナパリの活気が好きで、三日間毎日同地に行っては、 「ホエラーズ・ビレッジ」というショッピングセンターに車を止め、あとは気ま まにほっつき歩くという生活。私はぼーっと海浜の木陰で本を読み、彼女は大好 きなウォーキングに行ってくる。

年に1~2度の海外だが、やはり来てみるといろいろと考えさせられて、 「Newドン」(白紙に戻す)になる。
まず強烈なのは、空港でレンタカーをして、妻がドライバー、私が助手席でナ ビゲーターをやる。日本と違って、「右側」を走らねばならないので、常に緊張 感がある。

ずっと前に南岸のワイレアに来たときからそうであるが、その海沿いの散歩道 で、外人(アメリカ人)は、100%しっかりと「右側通行」を守っている。例 外はない。こちらがいいかげんに右や左を歩くと向こうとぶつかってしまうので、 当方もしっかりと「右側通行」を順守しなければならない。
6日間の短い旅だったが、5/08に帰って来て、さっそく日本の道を歩くと、 向こうからは、右も左もなく思い思いに歩いてくるので、困ってしまう。 やはり、ここは、欧米なみに「右側通行順守」といきたいものだ。

チップ

チップはないほうがいい。フランス圏のタヒチでは、幸いなことにチップの習慣は入らなかったので、毎日が快適に過ごせる。
アメリカ圏となると、まずルックJTBの「旅の心得」に、チップは枕銭に毎 朝一人一ドル、ドアボーイには荷物一個につきいくら、レストランでは15~2 0%と書いてあるから、行く前から疲れる。

到着すると、まずベルキャプテンがレンタカーを駐車場に持って行き、荷物は 部屋まで運ぶので、熟考して、少しは多めでないと駄目か、などと考える。
毎朝2ドルぐらいを枕の下に入れるわけだが、これもいくらにするか、単純で はない。
初めて79年にアメリカに行ったときに、同行の旅なれた人が「余った小銭を 置いてくるんです」と言っていたので、もっぱらその主義でやっている。25セ ント貨だけ4枚ほど残して、あとは置いてくる。

ホテルのレストランは堂々としたもので、毎朝ビュッフェ方式で食べるのだが、 途中で勘定書きが出てくる。開けてみると、一番上に20ドルなにがしと値段が 書いてあって、何と二行目に「GRATUITY」(心付け、チップ)、三行目に「トータ ル」と書いてある。ここに、少なくとも15%のチップを強制的に書かされる仕 組みである。まあ、ハッキリしていると言えばそのとおりだが、、。

最後の日は大変だった。
なにしろ五時に起きて、六時にホテルを出発。七時のマウイ空港着でレンタカ ーを返す。この空港は、レンタカー会社への入り口が難しく、先年も失敗したが、 今回も気を付けているのに失敗した。
右へ入るのは分かっているのだが、その入り口が分からなくて、あっという間 に通り越してしまう。仕方なく強引にUターンして、再度ゼロから空港のアクセ スを繰り返す。よく見ると、「 Renta-car return 」の札が小さく表示されてい る。そこで今度は間違いなく右へ入って、あとは無事返却することができた。

さて、そこから空港までの小型シャトルバス。乗客はわれわれ二人だけ。運転 手のおっさんがやけに愛想が良い。気持ちはいいが、しかしチップ狙いがミエミ エである。1ドルしか渡さなかったが、途中アメまでくれたのにはびっくりした。

カード社会

 タヒチもそうだが、ハワイはもちろんカード社会だ。数年前からT/Cや20 0ドルぐらいのキャッシュは持って行くのだが、結局使わないで帰ってくる。
もちろんチップの心配その他があるので、多少の小銭は必要だ。100ドル(1 2000円)もあればことたりる。

 しかし、向こうにステイしている間は、クレジットカードで買ったほうが的確 だし、またあとでキャッシュの棚卸しをする手間が省ける。(しかも、昨年のタ ヒチの例だと、カードで買ったほうが遥かにレートが有利だった。)
それで、あちらにいるうちは、10ドル以上の買い物はオール・カードにしよ うと決めた。さすがに1ドル2ドルのコーヒーを買ったりするのにカードとは思 わないが、何十ドルかの土産物となると完全にカード。「キャッシュをくれ」と 言われたのは、韓国人の店の女性からだけだった。

つまり、向こうは、全然カードで嫌な顔はしないし、タヒチはスーパーはほと んど全員カードのようだ。日本では、カードを使うのは、一万円以上のホテルの 精算と、電化製品を買うときぐらいだ。Viewカードを使うか使わないか長ら く迷っているが、そろそろ決断して、使うことにしようかと考えるようになった。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)