実は先月から

八月ごろからふっと思っていたのだが、もうフロッピー生活は古いのかも、、。

そして8/20-21の土日にキュリアンで「マイツール経営教室」を行ったときに、おいでになったお客様に、自分のマイツール・データベース生活を披瀝して参考にしていただくのだが、常時携帯している9枚のフロッピーをとっかえひっかえデモしながら、我ながら何か妙な落ち着きの悪さを感じた。こんな感じは初めてだ。

私は、これまでフロッピーを常時9枚携帯してきた。なぜ9枚かというと、フロッピーケースが、ぎりぎり9枚しか入らなかったからだ。一番よく使うのは、①日程管理・住所管理データ、②毎月のセミナー名簿データ、③売上帳の三つ。8~9枚目には、先月と今月のマトリックス会計フロッピーを持ち歩いている。

最近のPCにはFDDがない

ところが、このところノートブックその他のマシンにFDDが内蔵されてないマシンが増えてきた。代わりに、CD/DVD内蔵型が増えている。私は、CD/DVDはまだあまり使わないほうだ。もっぱらFDD専門で来た。マシン内蔵のHDDはデータ保管用としては怖くて使う気がしない。

ところが、ふと気が付いてみると、身の回りに5年ほど前からさまざまなメモリーが飛び交うようになってきた。これは、ここ10年のデジカメ競争に由来すると言ってもいいだろう。

最近まで、キャノンはCF(compact flash memory)を使ってきたので、私もCFは数枚持っているが、妻用にはカシオのエクシーリムを買ったので、これはSDである。幸い、キャノンのプリンター900PDは、双方のメモリーカードを扱えるので、別に不都合はない。その中でも、CFからSDへの傾斜が見られると言う。

ベテランのKさんは

私のそばに常にKさんがいるので、こうしたデジカメ用CFやSD、スマートメディア等をコンピューターのメモリー端末としてまったく同様に使えることを日ごろ見せ付けられてきた。しかし、私はかたくなにFDDにしがみついてきた。

ただ、2年ほど前から、皆さんが使っている「チューインガム」が安くて大容量、かつスマートで、コンピューター間のデータやプログラムの受け渡しに便利だ、必要だと言うことで、私も買ったが、使うのはもっぱら他人、それも時折ということで今日まで来た。

これほど多様化した各種メモリーが、64メガ、128、256、512、1G、2Gと桁違いの大容量で存在しているというのに、今もって1.44MのFDを10枚近く持ちまわっているのは時代錯誤ではないかという気にようやくなって、勇を鼓してKさんに「FDの中身を大容量メモリーに移してみたいんだけど、、」と相談すると、最近パソコン整備士試験3級に通ったばかりのK氏は、「簡単ですよ」「CFでもSDでも何でも良いですよ」と言うのだけれど、私としては変なアタッチメントを介してつなぐのよりも、何もなしでダイレクトに繋がるほうがありがたい。ついては、もう二年も持ちながらついぞ活用することのなかったこの「チューインガム」が一番簡単で、かつ安いのではないかと聞いてみると、「それはもちろんOK」。

ということで、数日前、彼が、私のチューインガム(IOデータ社のイージーディスク64M)をニュードンして、「FILE命令」で10個ぐらいのMTファイルを作ってくれた。僕はFILE命令はほとんど使うことがないので、黙って彼についていくだけだった。

その結果、私の9枚のFDは、きれいにこのイージーディスク64Mの中に入り込んでしまったのである。あっけなかった!

  1. 日程管理・住所管理システムは「NB」とした。NBはnota bene(注意せよ)の略。
  2. MG名簿は「名簿」とした。
  3. 売上帳は「PQ」とした。
  4. マトリックス会計はフロッピーが月ごとに12枚あるので、「MX0~MX12」まで、月別に12ファイル作った。

CHF命令はすいすい行けるし、主要①~③のデータのバックアップは、マスターファイルのほうに1コマンド(NBCとした)で瞬時に取れるのはありがたい。

フロッピーさん、さようなら

今日はヒマだったので、ではMX会計ソフトを走らせてみるかと、RUN:SORTドンとやってみたら、まもなくエラー!!
TRONで調べてみると、たった一箇所だけ「ADD:MX2:A1-20:」のAで引っかかっているのだった。

そうか、Aは使わないことにしたんだっけ、とこのA一文字を削除すると、あとは何事もなく、MXプログラムは、見事にマトリックス会計表をアウトプットした。スピードも速い。

こうして9枚のFD群は用なしとなり、ついでにこれまで愛用してきた事務用大型ノート「IBM1800」(FDD内蔵)が無用になってしまった。

そうは言っても、今日は月曜日、一日中仕事をするとなると、小さなB5ノートだけではさすがにライフ的に心配だと考え直して、この大型1800を机上にセットし、ひとつしかないUSBポートに先のイージーディスクを突っ込んで仕事をした。スムーズだった。こんなことなら、早くやれば良かったかも、、。

Kさんからは、もう一本チューインガムを買って、バックアップをするように言われている。今日近くのLAOXに行ったら、64Mはすでになく、128~256~512が2100~2500円で売られていた。確かに巨大メモリーの時代だ。それにしても、簡便な世の中になったものだ。

私がPCをはじめて買ったのは1979年秋。ソードのM203Ⅱで、5インチFDだった。しばらく5インチの時代が続き、1984、先進的なMacがソニーの3.5インチFDを採用して、一挙に広がった。以来20年間このFDに親しんできた。しかし20年といえば、その間にメモリーの技術革新があるのは当然過ぎるほど当然な話だろう。

(KK西研究所・所長 西 順一郎)